学生・研修医の方へ

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教授からのメッセージ Message

内科総合力+
高い専門性を有する
腎臓専門医の育成

学生、研修医の皆さん、ホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。
当科の診療、研究のスローガンは“健康長寿島根を目指して”です。島根県は高齢化が進行し、2045年には約40%が高齢者と試算されています。腎機能は加齢とともに低下するため、慢性腎臓病は今後ますます重要な疾病となることが予想されています。島根大学医学部腎臓内科では、県内の急速な高齢化に対応すべく臨床、研究、教育をすすめています。

慢性腎臓病は進行すると末期腎不全のリスクになるのみならず、心血管合併症の危険因子でもあり新たな国民病といわれています。慢性腎臓病の患者数は2005年の推計で1330万人でしたが2024年の推計では2000万人に増加し、成人の5人に1人、高齢者では3人に1人が慢性腎臓病と診断されます。慢性腎臓病の主要因である高血圧患者は4300万人、高齢者の半数が高血圧と診断されます。今後の超高齢化社会において、慢性腎臓病をもちながら健康な人と変わらない寿命とQOLの確保が重要と考えます。

腎臓内科での研修

  • CKD、AKIに対して予防、診断、治療を含め適切なマネージメントができる。
  • 腎生検の適応を決め病理診断し、治療法を選択できる。
  • 電解質、酸塩基平衡に精通し適切なマネージメントができる。
  • 膠原病、循環器疾患、脳卒中、感染症など他分野との関連が深く、「全身を診る内科」の力を磨くことができる。
  • 血液透析、腹膜透析の管理ができる。

腎臓内科では健康診断で見つかった蛋白尿、血尿から腎生検で診断し治療し、慢性腎臓病に至った場合には更なる腎機能低下の抑制を目指します。残念ながら末期腎不全になり透析導入となっても、健康寿命延伸を目指して最適な透析管理を継続して行っていきます。このように腎臓内科医の責務は腎臓病患者の一生に寄り添うことで、その診療は予防医療から終末医療まで多岐に渡ります。その過程のなかで心血管疾患、感染症、悪性腫瘍など種々の病態で腎機能が低下するため、おのずと全身管理が必要であり“内科総合力の向上”を目指していくことが重要です。

また、地域医療に貢献するため内科総合力をもちながら高い専門性を有する腎臓専門医の育成を目指しています。慢性腎臓病管理、腎代替療法管理など従来の腎臓専門医の役割のみならず、腎臓生検、腹膜透析管理、インターベンショナルネフロロジーをマスターする事を目指します。当科では各個人の多様性を尊重し、それぞれの興味にあった分野への国内、国外留学を推奨しています。各人が自らの強みを伸ばしていくことで島根県内の腎臓内科の医療水準を向上することが可能となります。腎臓内科は女性医師も多く、各人にあった多様な働き方が可能です。若い先生方の積極的な応募をお待ちしています。

腎臓内科プログラムについて Program

大学病院では腎臓内科診療、透析管理について研修をしていきます。毎日、朝回診を行いその日の問題点を相談・解決し上級医に相談しやすい環境を整えています。島根県、山口県は腎臓内科医が不足しており、島根大学、山口大学、関連施設と合同で2週に1度の頻度で合同WEBカンファレンスを行っており、他施設での症例を共有することにより臨床知識・能力の向上に努めています。腎生検についてはカンファレンスで腎生検の適応についてディスカッションし、月1度の病理学教室との合同カンファレンスで腎臓病理について勉強する機会を設けています。

血液浄化治療部では維持透析導入に加えて急性腎障害からの透析導入、術後の透析管理など他科からのコンサルトに対応することで腎臓内科医としての知識と技術を身につけます。また、オール島根内科専門医研修プログラム(腎臓内科)では島根県立中央病院、松江赤十字病院での研修を予定しており腎臓内科医として豊富な症例を経験することが可能です。自治医科大学出身の先生方や島根県地域枠の先生方は県内で充分な研鑽を積めるようプログラムに配慮しています。

留学体験談 Study abroad

海外留学体験談

海外研究留学の楽しみ𠮷野 純先生

私は、学位(医学博士)取得後、2007年からアメリカ合衆国ミズーリ州セントルイスのワシントン大学医学部・発生生物学部門での研究留学を開始いたしました。当初は、博士研究員(ポスドク)として、老化・寿命研究の権威である、今井眞一郎先生のラボでNAD生物学に関する基礎研究に従事しました。その後、2012年に同大学医学部内科・老年栄養科学部門でAssistant Professorとして独立し、自分の研究室を主宰し、老化・代謝に関するトランスレーショナル型研究を行ってきました。その後、2022年に帰国するまで、実に14年近くアメリカで過ごしたことになり、臨床医としてはかなりユニークなケースだと思います。留学は、最先端の科学を学び、多国籍な同僚たちと、研究に没頭する貴重な機会になります。しかし、研究だけでなく、幅広い意味で新しいことに挑戦する転機となります。また、新しい人々、文化との出会いを通じて、自分自身の世界観・ビジョンを広げる良い機会となります。私も、スポーツ観戦、コンサート、旅行を満喫し、また一戸建ての家も購入し、日々の生活も楽しんでいました。最近では臨床で留学する医師も増えているという話も聞きます。皆様も機会があれば是非海外留学にチャレンジしてください。腎臓内科は海外への挑戦も応援いたします!

国内留学体験談

研修で得た財産岡 朋大先生

私は全く異なる環境でいろいろなことを経験し、視野を広げる目的で国内留学を希望しました。医師4年目の2009年4月から3年間、柏原直樹教授、佐々木環教授のいらっしゃった川崎医科大学附属病院でシニアレジデントとして研修をさせていただきました。
研修させていただき良かった点を挙げたいと思います。1つ目は様々な臨床経験を積むこと、手技の習得ができたため、研修前に比べて臨床の幅が広がったことです。2つ目は、学会発表する機会をたくさん与えていただいたことで、過去の症例報告や文献から多くのことを学び、知識を深めることができた点です。
柏原教授、佐々木教授をはじめ川崎医科大学腎臓・高血圧内科学でご活躍されている先生方と時間を過ごすことで、大いに刺激を受けました。この3年間の経験は、今でも私の大きな財産になっています。

先輩の声 Voice

加堂 陽一先生

2025年4月より腎臓内科に所属している加堂陽一と申します。島根大学を卒業後、同附属病院で初期研修を行い、現在は内科専攻医として専門研修を受けています。
腎臓内科は、電解質や酸塩基平衡の異常をはじめ、腎臓の専門性を活かして全身を理解する奥深い診療科です。内科としての思考力が問われる場面が多く、日々やりがいを感じながら診療に取り組んでいます。医局では、専攻医の希望に応じてキャリアプランを丁寧に考えてくださり、臨床に加え研究や海外留学など幅広い選択肢があります。興味のある医学生・研修医の方は、ぜひ一度見学にお越しください。

入局に関する
お問い合わせ先

〒693-8501 島根県出雲市塩冶町89-1 腎臓内科 医局

  • TEL0853-20-2122
  • E-mail

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